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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第31章 しーゆーあげいん

「んで、杉下はオレの他に誰の第二ボタン貰ったんだ?」

「えっ、小野っちにしか言ってないよ」

「ウソ?他のヤツから貰わなかったのか?」

「そんな何人もの第二ボタン貰ってもしょーがないじゃん!」

「いや、オレ以外にも第二ボタンあげたヤツがいるのかなって」

杉下は【お前バカじゃないの!】って言うような顔をしていた

このやり取りで、杉下は僕に気があるんじゃないかという雰囲気は何となく解った

でも僕は波多野が好きだ、こればっかりはどうしようもない

でも、杉下の巨乳を見ているうちに(オッパイ触りてぇなぁ!)という下衆な考えしか無かった

まぁ性の事で悶々としていた頃だから致し方ないと言えば致し方ないのだが、悲しい男の性だ

「小野っちどうした?」

こういう時って女は、男が胸に目線が行ってるのはわかってるのだろうか?

「いや、何でもない。杉下、連絡くれてありがとうな」

「小野っち…さっきからアタシの胸ばっか見てない?」

バレてるのかっ?

「へっ?」

「小野っちでしょ?アタシがクラスで一番胸が大きいって言い触らしてたのは?」

あれ?僕だっけ?

杉下は身を乗り出して、ヒソヒソ声で僕に耳打ちした

「修学旅行の時、お風呂場覗いた時、アタシの身体見たでしょ?」

あぁ~、あの時か!いや、違うだろ、身体測定の時だろ!オレは風呂場覗けなかったんだし、一晩中正座だし…

「風呂場じゃねえよ、身体測定の時だよ、風呂場のは結局誰の裸も見ること出来なかったし」

「えっ、身体測定の時も覗いてたの?」

「身体測定の時だけ!な」

「何で男子ってそんな事ばっか考えるのかなぁ」


その様子を思い浮かべて不覚にも勃ってしまった
(何でこんな時に勃つんだよ!)

杉下は風呂場を覗かれた事を思い出して赤面し、僕はその事を思い出して勃っている事を悟られないようにして平然を装っていた
でも修学旅行の風呂場は覗けなかった、これはマジ!

「あぁ、オレか言い出しっぺは!」

「そうだよ、小野っちが悪いんだからね!」

情けない…

「悪かったよ、あん時は」

「もうあれからかなり経つからいいんだけどね」

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