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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第49章 夏休みったって、特に何もない

僕にとっては長い1学期が終わった
通知表を渡されたが、見ないでバッグに閉まった

大体書かれている事の予想はつくからだ
【出席日数が少ないのでこのままだと留年の可能性になります】だとかそんな事を書いているに違いない

これから長い夏休みが始まる
夏休みといってもバイトして、ウチでファミコンやるぐらいしか予定は無いし

海に行きたいなぁとは思うが、誰を誘おうか、何処の海に決めようかなんて考えてるうちにめんどくさくなって結局諦めた
僕は色白だから、日焼けオイルを塗っても黒くならない
真っ赤に焼けて、ヒリヒリするし、火傷みたいに痛くなるからね

学校に行かなくていいだけで、後は日常生活と何ら変わりはない

今日も空は蒼い…
この照り返すような日差しが皮膚をジリジリと突き刺すように暑い

(夏は苦手なんだよな…)

夏はうだるような暑さで身体中から汗が吹き出る

だから夏はなるべく外に出ないで中に入る事にしている
インドアかアウトドアか?と問われれば、夏の間だけはインドアにしている
虫にも刺されるし、イヤなんだよ
小学生の頃はよくセミやトンボを捕まえて遊んでいたけど、さすがに高校生になったらそんな事はしないよね

さて、休みは何をして過ごせばいいのか
恐ろしく退屈な日々をどうやって過ごすか
バイトに行って、ウチに帰ればファミコン三昧
でもそれだけじゃすぐに飽きてしまう

色々考えてやっぱり夜は遊ぼうと思った
夜なら日焼けはしないし、外の気温も昼間に比べたら下がるだろう

まずはバイトして遊ぶ金を稼ごう、僕は夏の間バイトの時間を増やし、夜は遊びまくろうと決めた
宿題?そんなもんハナっからやるつもりは無い、だってあんな学校どうでもいいやって思ってるんだし、僕に何の必要性があるというのか?

このまま2学期かスタートしても学校行かないでバイトしてようかなぁ、なんて事も思っていた

働いて金が自由に使えるなら、このままフリーターみたいにでもなろうかな、で、やりたい事見つかったら専門学校にでも通おう、そんな甘い考えばかりしていた…

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