テキストサイズ

うちの社長が酷すぎる!

第4章 知ってしまった


「……」
沈黙が続く。
赤い跡をさすりながら稀乃は顔を真っ赤にしていた。

「…ヤったのか?」
「…………………………は、い」

誰とは知らないし、彼氏となら俺が首を突っ込んではいけない。
…でも。

「お前…その跡は彼氏のじゃないだろ?」

彼氏のだったら、きっと隠さないでそのままにしておくだろう。
隠してるということは、なにか後ろめたいことがあったということでもある。

「……………そうです」

稀乃はあきらめたように首を縦に振った。
肯定の証を見て、何故か無性に稀乃を抱きたくなった。

…今なら俺も、拒否されないんじゃないかって。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ