テキストサイズ

碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第3章 青空と共に・・・流れる雲

『まりあ~~?出来たわよ?

みんな呼んできてちょうだい』



キッチンから母が顔を覗かせる




『あ・・・はぁい・・・っ』




私は父のお酌を中断して

お料理を運び

まだ戻らない優人を呼びに

表へと向かいました




『・・・~~』


〃風邪でも引いたら大変・・・〃






ガチャ・・・



『ゆぅちゃん・・・?ごはん・・・』





・・・。






玄関の外…暖かい日には
庭で日向ぼっこ出来るスペース

そこにいる優人に
声をかけようとして

私は…思わずためらいました






『大丈夫っすか・・・?』



『いや・・・申し訳なかったね突然』





その隣に・・・弟がいたから







『いや(笑)・・・べつに』









優人と・・・弟が


並んで・・・・・話していたから





『・・・』


キィ……



私は…なんとも

出ていくに行けなくて

全開にしそうになった玄関のドアを

そっと・・・戻して

二人の死角に隠れて

そのまま寄りかかりました





盗み聞き・・・したかったのではないけれど




初めて見るその景色




その光景を・・・壊したくなかった




なんだか…暗黙に

そう思ったのです








『お姉さんの・・・事だけどさ』





『ふふ・・・だから

大体聞こえてたんで…大丈夫ですって(笑)』





弟がタバコをふかしながら

どこか照れくさそうに笑う






『連れて・・・帰っても…いいかな?』




『(笑)だから…俺・・・〃弟〃

親父じゃないっす・・・(笑)』






『え・・・あぁ、そうだな(笑)』

ストーリーメニュー

TOPTOPへ