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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第4章 はじめての・・・自由

『ゆぅちゃん、いってらっしゃい』

『あぁ、いってきます』




私の仕事は…少し考慮してもらって
通勤ラッシュに当たらないように
出勤させてもらっています


優人を見送ってから
お仕事に行く事が基本的なスタイル


それでも電車を使うことに
優人は大心配・・・(苦笑)





初めは遅刻ギリギリになって
私と一緒に電車に乗ってくれたり






『ゆぅちゃん(笑)

私を甘やかさなくて良いのよ

これも大切なリハビリなの』






『そーゆー問題じゃねぇ…!

あぶねーもんは危ねぇんだ

なんかあってからじゃ遅いだろ』







『ふふ・・・じゃあ私乗り換えだから』


『お…俺も、そっち経由から行く』




優人はまさかのルート変更まで辞さない…




『ゆぅちゃん・・・ここ

〃女性専用車〃です(笑)

はい・・・遅刻するよ

ふふ、ほら・・・戻った戻った♪

いってらっしゃい♪』






『~~~~?!ま、まりあ?!~~

お前ワザとやりやがったな!?

・・・急ぐなよ?気をつけてな?!』





『ふふ・・・はぁい♪』










お互いに仕事もある

決して忙しくないとは言い難い日々




だけど優人は

お休みがあればその度に

色んな所に連れて行ってくれました




ドライブだったり

景色を見に行ったり

美味しいものを食べに行ったり





別に…特別なこと

何かイベントとか盛り上がるのではなく




私たちは・・・何かを一緒にすること




これまで出来なかったこと





些細な事でも




そんな…ひとつひとつのことを




大切に感じながら過ごしました





手を繋いで…二人で

行きたい所に行く




自分たちの足で

地面を踏みしめて歩く




たったそれだけのこと





そんなひとつひとつが


大切で…新鮮で


幸せなのです






ふつうの・・・どこにでもいる

カップルのように





あ・・・もう

ふつうのカップルだったんでした




やっと・・・そうなれたんです

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