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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第4章 はじめての・・・自由

『マリア・・・?』



そんな私に…私より先に気付いたのか
優人がさりげなく私を止めました







『そんなに…急いで歩かなくても

道は逃げていかないぜ♪(笑)』





そう言って…少し息切れしている私の

背中を何度もさすってくれていました








『あの時とは違う・・・。

俺らも…歳もとったし?(笑)
同じように出来ない事もあれば

逆に…あの時とは違うから
出来る事だってある

出来る事の方が
むしろ…多いじゃねぇか?』






『ゆぅちゃん・・・』






『〃今の俺ら〃が

歩きたいように・・・歩こうぜ?

マリア・・・』







そう言うと優人は

私の手を握り直して

ゆっくり・・・いつものように

小さな歩幅で

再び歩き出してくれました。







優人のやさしい言葉



そして


そこにこもった


心優しく・・・深い深い


あたたく強い想いが


伝わって来た気がしました。







あの時とは…ちがう

そうかもしれない



私は…あの時と同じように

歩く事はできない





だけど…ここは

自由な場所




今の私たちが

歩けるように…歩きたいように

歩いても良い




あの時とは違うからこそ

私と優人は

共に歩いても良いのです







あの時とは違う


私たちを…咎める人も



私たちを捕らえようと

追いかけてくる人も

ここにも…どこにも

もういないのです






あの時とは違うからこそ

出来る事の方が

うんと多いのです





だから・・・・焦らず

ゆっくり歩いても良い





ここは・・・私たちが

自由に歩いても良い

決して逃げていかない

〃人生(みち)〃なのだから・・・。







そんな…優人の

深くて…あたたかい

強い想いが



優人の心のメッセージが

あつく・・・あつく

私に伝わって来た気がしました。

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