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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第5章 はじめての・・・ケンカ

『あぁ、ムコウで・・・

赴任先で、知り合った子でな』




優人からは

あっさりと、その答えが返ってきます






『ちょっと…色々あった子でさ

たまに・・・こうやって

連絡してくるんだよ』






『そうなんだ・・・』






なんだ・・・びっくりした





びっくり?



って…なんでしょう私(笑)






『成人式の写真だの(笑)

なんかあると時々な・・・

保育士になりたいらしくてさ

今、実習に入ったんだとさ♪』







『せ…成人式・・・?』







って…ことは






そんな・・・若い女の子・・・なの?









『イッチョマエになってなぁ(笑)

~~#@~~※%#・・・』





どこか置いていかれてる私をよそに

優人は微笑ましそうな顔で

メールに返信していた







『・・・マリア?ごめん』




『???』





『ちと電話してくる』




優人は着信の鳴るケータイを手に

立ち上がろうとした





・・・。





『あ、待って・・・私、出るから』




『???』





『牛乳・・・明日の朝飲みたいの

買ってくる・・・』






『マリア・・・こんな時間だぞ?

やめとけ、俺が後で買ってくるから』





『そこのコンビニだから・・・!

すぐ戻るよ・・・!!

あぁっ・・・ほら電話!早く出て?』





『~~???』




私は強引に押しきって

転びそうになりながら

逃げるように玄関に向かいました












『・・・。~~もしもし?

あぁ・・・エリカ久しぶりだな

うん…うん…見たよ(笑)

頑張ってるじゃねぇか・・・あぁ』








『・・・』





パタン・・・






私は…なんだか



理由と言う理由はないのだけど





外に出て


深呼吸していた。







いやだ・・・何を動揺しているのよ


何を取り乱しそうになっているのよ私




何か疑うとか

疑う余地もないことを




つい・・・咄嗟に

先入観のように動揺してしまいました




恥ずかしいです




優人にだって

時にはそんな事くらいあるでしょう




少しびっくりしただけ

落ち着こう

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