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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第5章 はじめての・・・ケンカ

『ぁ・・・ううん・・・っ』


自分の世界状態(笑)だった私は
優人の声に反応して
慌てて振り向きました




『チャットかなんか・・・?(笑)』




『う・・・うん!』




地元のリハビリ施設の友人達の話は
優人にもしているし
交流があることは知っています。




優人に涙を見られた気がして
私は恥ずかしくなってごまかしました。








『ふふ・・・なに泣いてんだよ(笑)

ホームシックか??(笑)』







・・・泣いてるの

バレていました・・・(苦笑)








『ち・・・ちがうってば』






寂しいんじゃ…ありません





スグルさんや

みんなが…やさしくて、あたたかいから








なんて・・・そんなこと


優人はわかっていて

言っているのだろうけど(笑)









『クス・・・見てもいい?♪』




『???・・・うん』






私は隣に腰かけた優人に

PC画面を向けて

友人達に送ってもらった写真や動画を

一緒に見返しました。









『リハビリってより

なんか…交流会みたいに見えるな♪』






『わかる?(笑)
そういう雰囲気が大切なの

みんなに知り合えて
私…本当に良かったもの』





優人には…こうして

何気ない本音を

ポロっとこぼしたりもします









『おかげで今のマリアが
こうして前向きに頑張ってんだもんな♪

~~てか・・・すげぇな〃この人〃
めちゃくちゃガタイ良いのな?!』







『・・・ぁ』





画面をスクロールして

優人が目をとめたのは

車椅子でバスケットの試合をする

スグルさんの写真









『〃優(スグル)さん〃って言うの…

施設で…一番はじめに

一番・・・親切にしてくれた人なの』







優人と同じ字を

名前に持つ人



私が、つい

それを目にとめてしまったこと



そんな…当時の事を

私は秘かに

懐かしむように呟いていた

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