テキストサイズ

碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第6章 優人の心・・・

家庭を省みない…無関心な夫




いつしかそうなった夫…カズキ





真面目で一生懸命な事に変わりはない





ならば…何が変わってしまったのだろう





やはり…私がいけないのだろうか






そんな…出口のない暗闇のように

過ごしているだけでも

月日はどんどん過ぎていくのです





そして・・・






『まりあ・・・・親父が入院した』





『ぇ・・・』





入退院を繰り返していた彼の父親

私にとっても…お義父さん





優しかったお義父さん





入院した、と聞いても

〃よくあること〃と認識していたのは

きっと私だけではなかった





なのに・・・






昼夜を問わずカズキの元には

母親(姑)や病院から

電話の呼び出しが止まず




仕事にも行かなければならない

そんなカズキは

隣にいる私が見たって

とても…痛々しかった






『カズキ…これ持っていって

お義母さんと食べて

お義母さんにも休んでもらってね

明日は私が付き添いにいくから』





病院に通う夫にお弁当を持たせ

縁の下の力持ちになる



私には…そんなことしか出来なかったけれど



家族の〃大事〃だ



夫が倒れるような事があったら

さらに大惨事



そんな緊張感の続く日々に

私は私なりに必死に向き合い



私なりに夫と、その家族を

支えました



きっと…乗り越えられると信じて










だけど・・・







突然に余命を宣告され


その宣告に…逆らうことなく











『父さん・・・・・逝ったよ』






夜中に病院に呼ばれたカズキから

私にその一報があったのは

明け方でした

ストーリーメニュー

TOPTOPへ