テキストサイズ

碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第6章 優人の心・・・

『親父の会社は…いずれ俺がやるから』



悲しむ暇もなく父親の財産整理をして

父親の事業の再興を誓い

夫は…懸命に向上につとめていた





私は・・・・それを支えよう

そう誓った




夫は…悲しみに負けず

仕事に励み


その成果を示すように

大きなマンションを購入して

引っ越し

〃私たち夫婦の家〃を築いてくれた




頼もしかったし

カズキは…本当に立派だ




素直に…そう思う反面



私は・・・・心配していた







現に・・・・そんな風に夫が

自分にムチを打ち続ければ

反動もやってくる









パチン・・・・っ







『・・・っ』





『・・・』







夫は…また

人が変わってしまった




少なくとも私には

そう見える事が…沢山あった







心に余裕のない夫は

私に手を挙げる事が…増えた








『ごめんなさい・・・・』





カズキは…大変なんだ


強くなろうって必死なんだ




お父さんみたいになろうって

カズキなりに向き合ってるんだ





私だって悪いんだ



こんな状況だから

私にも我慢だって必要







『カズキ…』



でもね・・・カズキ

〃そのやり方〃は

間違っているよ






私は・・・・麻痺していくような感覚の中でも

なくならない気持ちを





夫に…告げる勇気がなかったのです






謝れば済むことだ


私が我慢していれば丸く収まる





私が我慢していれば

叩かれない

ストーリーメニュー

TOPTOPへ