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『好きじゃ…ないけど

サボったんじゃありません』



スグルさんに反抗(？)していた時のこと





『(笑)やっぱり筋トレ嫌いだ？

まいったなぁ～～♪』




『ぅ・・・で、ですからぁ・・・』





『ふふ・・・～なんてね？

知ってるよ、まりあは

すごく、誰よりも努力家だってこと』





『ぇ・・・』









『まりあは、歩きたいんでしょ？

腕でも車椅子でもなくて

自分の・・・・・・〃脚〃で』







『・・・』








ドキッ……と言うより

〃ギクッ〃とした


そんな感覚でした





仲良しになったお友達にも

もちろん、このスグルさんにも

声にして言った事がない




私の心情を

突かれたような瞬間






『ん？ちがうの？(笑)』


スグルさんは
穏やかな笑顔で言う


『・・・』




親しくなっても

信頼していても

私がその執着心を

決してみんなに話さなかったのは




・・・。




スグルさんをはじめ

施設内にも病院にも

色んな仲間がいます



みんな、それぞれちがう

症状だったり経過だったり

障害の有無や重さだったり



みんなにそれぞれ違う



それは当たり前のこと




でも・・・だからこそ




可能性・・・



〃出来る治療方〃の残る者もいれば

手を尽くしきった者もいる



〃歩けるようになるかも知れない〃

と努力する人もいれば


〃見込みがないから対処法を探す〃

と努力する人もいる




そして・・・このスグルさんは


きっと


その〃後者〃です




言わなかったのか・言えなかったのか

私にもわかりません



だけど




そんな沢山の・・・大切な友人を前に


歩きたい・・・歩きたい、と


隣で私が闘志を燃やしていたら





なんだか・・・それは




物は言い様・捉え様ですが



〃歩けない事〃を

〃歩けない自分〃を

受け入れて

努力して


そうしている人たちの

そんな〃生き方〃を

否定するような気がして




そんな・・・言うなれば

なにか〃やましさ〃にも似た気持ちが

私の中にあったからかも知れません