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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第1章 澄みきった青空

けれど

そんな私の心情を

スグルさんは見抜いていました




『私・・・べつに』




『ははは、・・・~どうして?
毎日頑張ってるのは、まりあ自身でしょ?

自分の努力してることは
堂々と言えば良いじゃない?』




『・・・』






『もしかしてさ…周りのみんなに悪いとか

僕に悪い・・・・・とか、思ってる?』




『・・・』




図星・・・だったから

答えられなかったのでしょうか






『だとしたら…それは大きな間違えだよ』






『ぇ・・・っ』






スグルさんは

変わらずニコニコしたまま

優しい口調で話し始める




『可能性を探して何が悪いの?

目標もって努力して…何が悪いの?』




『・・・』




『相手に対する〃否定〃?
〃差別的〃な考え?とかって?

頑張ってる まりあに
そんな事を言う人がいたとしたら

それは身勝手な…勝手な意見
〃大きなお世話〃ってものだよ』





『スグルさん・・・』





『逆に…まりあ が
自分と同じ可能性を持たない

僕やみんなの事を…可哀想とか
うしろめたい、とか

そんな考えをしていたとしたら
それも、まりあの大きなお世話』




『・・・』



スグルさんは…諭すように

曇りのない、まっすぐな

黒い瞳を向けて私に語りかける






『健常者とか、そうじゃないとか

ハンディキャップは〃個性だ〃とか

差別をなくそう…とかさ

そういう…世の中の〃キレイな声〃

僕は正直・・・否定的なんだ

差別?イジメ?そんなものが

・・・なくなる訳がないからさ』





『えっ・・・?』





少し・・・とても

衝撃的でした

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