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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第6章 優人の心・・・

夫からの解放を望み

秘密裏に別離を決意した私は


強行手段も同然で

夫の元を去り



心にも体調にも不安を抱きながらも

働く事に踏み切り

ひとりで生きていく事を選びました








不思議でした




社会に出ることが

不安で…怖くて仕方なかった私





怖くてたまらなかったのに




一歩・・・たった一歩

勇気をもって踏み出した

その世界は





『マリア、お疲れ様!
よく頑張ってくれたね・・・!
いつも助かってるよ』





働かせてもらって
お給料をいただいているのは私なのに

雇ってくれた職場の人は
私を労い、誉めてくれました





『マリアちゃん、ありがとう
マリアちゃんが来てから
お店明るくなったよ!』





仲良くなった同僚は
私を受け入れ、慕ってくれ
時には相談にのってくれたり





そして・・・何よりは







『マリア・・・お前スゲーじゃん♪』







私に大きな勇気ときっかけをくれた

〃その人〃は



いつも私を誉めて

そして・・・また励ましてくれるのでした








不思議でした



体調が悪いどころか

忙しくても…生活にゆとりなどなくても



私は・・・・明るく元気でした




こういう言い方は
出来れば避けたいのだけれど



夫や…その家族の〃ストレス〃から
一旦の解放をされた私は




通院も…薬も

ウソのように必要なくなりました








『マリア・・・前向きに生きようぜ♪』







私が…憧れながらも恐れ


恐れながらも…憧れていた




一歩先にあった

その世界は





時には厳しくて

だけど・・・やさしくて

あたたかかった






周りの人達はあたたかく

私を…ちゃんと

一人の人間として見てくれた







不思議でした






ひとりで生きていこう

そう思ったはずの私は





沢山の人に助けてもらい

支えてもらっていました






二人でいるはずなのに

ひとりぼっち





家族になったはずなのに

いつも孤独だった





そんな…夫婦生活とは

真逆で




一歩先の…広い世界には

自由が溢れ

希望が溢れ

優しかった


私は・・・・ひとりぼっちでは

ありませんでした

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