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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第6章 優人の心・・・

けれど



そこに…一方が



どうにも言い逃れの出来ない

〃罪〃を犯せば




どんなに理由があっても

どんなに弁解をしたくても




やはり・・・罪は罪でしかないのです






私は・・・それを理由に

当然ながら

咎めを受けました






それだけなら…良かったのです




私の罪なのだから






だけど・・・そこに

私の大切な人が




優人が・・・巻き込まれてしまった





優人を・・・巻き込んだ







私は・・・優人を守りたかった






どうしても・・・彼だけは





追い詰められた私は・・・すべてを

諦めようとしました





一生、咎められても良い

一生・・・ロボットでも良い







だって・・・私の罪だから






優人を守れる…唯一の道がそれなら

私は・・・甘んじて

罰を受け入れる








そう覚悟して

カズキの元に戻った私を…








それでも・・・






それでも優人は





助けに来てくれた












だけど・・・その時に



最も最悪な瞬間を迎えたのです






狂ったように暴れた夫・・・カズキ






目を真っ赤に血走らせて

正気もなくすかのように笑ってみたり





そして・・・





私を庇い

カズキと揉み合いになった優人が

しりもちを着いた所に





狂った目をして

優人にまたがり

ワインの瓶を・・・振り上げるカズキ






悲しく・・・恐ろしいことに






その姿が







それが・・・私の記憶する




私が・・・まともに見た






私が・・・最後に見た

夫のカズキの姿でした

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