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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第7章 あたらしい・・・〃家族〃

『よしよし・・・ごめんね

こわかったね、ごめんね

もう大丈夫だからね・・・』





家に着くと

マリアはさっそく

仔うさぎをケージに戻して

小さな小さな声で話しかけると




教わった通りに

バスタオルでうさぎの家を覆って

隠していた





『知らないって恐いね、ゆぅちゃん~

学校の小屋で飼ってたうさぎとは違うのね

うさぎって繊細でストレスに弱いんだって。

イキナリ知らない所に連れて来られて

昨日から、この子が

どれだけ不安で恐かったかと思うと

私・・・』






マリアは半泣きで

うさぎに謝っていた






『し・・・知らなかったんだから

しょーがねぇだろ・・・

だ・・・大丈夫だよマリア

死にやしねぇーよ・・・』





慰めにもなんねぇ慰め言ってる俺は

なんか

すっげーダッセぇよな?(笑)








『それより・・・さ

マジでうちで飼うのか?コイツ』







『~~・・・ゆぅちゃん』









『や・・・連れてきたのは俺だぜ?!

おぅ!・・・そりゃそうだけど

そういう話じゃなくてな?!(汗)』












『環境が変わるのは・・・

この子にとって

とってもストレスなんだってさ・・・』







『うん・・・?』







『何の知識もない私たちのせいで

昨日も今日も・・・とっても恐い思いして』





『マリア?』










『その上、またどこかに

連れていかれるなんて

あんまりじゃない・・・』






『・・・』













『うちで・・・・・ちゃんと飼おうよ』















『マリア・・・いいのか?』













『ふふ・・・いいじゃない♪

ひとりくらい

〃家族〃が増えたって・・・』







マリアは

目を反らしたくなるくらい

まぶしい笑顔で微笑んだ

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