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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第8章 純白の誓い

『まぁ・・・さ、マリア

そう言うなよ(笑)

いいじゃねぇか・・・これくらい』







そろそろマリアが

本当にくたびれると可哀想だ





俺は・・・マリアをなだめて

拝み倒しにかかる(笑)









「うふふふ・・・本当にお似合いですよ

新郎さまはいかがしょうか?」




営業トークも半分

だけど本音が半分

係員がマリアを見つめて微笑む






おっと・・・?

マジで、小うるさくて

細かい、うるせぇ新郎だなんて

思われたらたまんねぇぜ?(笑)





そろそろ真面目にいくか♪








『自分はどれでも(笑)

彼女が一番気に入ったものを』






『ゅ・・・ゆぅちゃん

もういいよ私

迷惑になるといけないよ

もう・・・帰ろうよ』




係員の目を気にして

俺に小声で耳打ちするマリア





「新郎さまのお衣装のお時間も

十分にございますので

ごゆっくりご覧下さいませ」





係員のさりげない気遣いに

マリアはギクッとしていた(笑)






『ゃ・・・いえ、あの・・・』








『あ、俺のは本当になんでもいいです

彼女のとバランスが合ってて

サイズさえ合えばなんでも(笑)』






『ゆぅちゃん・・・~~』







『あ、すみません・・・写真

見せてもらってもいいですか??』





「もちろんです、どうぞご覧下さい」





係員が快くタブレットを俺に渡して

席をはなれ

マリアが試着して撮った写真を

見せてくれた









『クス・・・ほら、マリア見てみ?』





『~~・・・』





『どれも似合ってるぜ・・・♪

マリア・・・どれがいい?』






二人きりになって落ち着くと

マリアは渋々・・・と言うか

恥ずかしそうにしながらも

ようやく

試着した自分のドレス姿の写真を



少し、真面目に…眺め始めた






『俺は・・・これ

あ、これもいいと思うぜ♪』





『私も・・・それ・・・すき』







『カラーのドレスは?

見たいのあったら見せてもらえよ♪

時間はあるから、安心しな』





『ぅ・・・うんっ・・・』





相変わらずの幼顔を

ほんのりと赤く染めて

マリアが、やっと微笑んだ

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