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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第8章 純白の誓い

マリアは薄茶色の瞳を

クリっと動かして

キョトンとしていた






『ふふっ・・・マリア

お前はさ、そんだけ

夢中で…一生懸命過ぎるから

見えないことかもしんねぇけど?』








『ゆぅちゃん・・・』













『俺らは・・・さ

〃昔の俺ら〃じゃねぇんだぜ』









『・・・』











『俺らも、俺らの周りも違う

あの時とはちがうんだ。

だから・・・もう

何かに引け目を感じる必要も

誰の目を気にする必要もねぇし

マリアが俺に引け目を感じる必要なんか

もっとねぇぜ

一番・・・ねぇんだぜ♪』












間違っても・・・

まかり間違っても

俺にだけは、そんなモン

感じてくれるなよな・・・マリア











『ここまで来たんだ

もう…こうあるべきとか

いついつにならなきゃダメだ

とかさ・・・それこそ、そこは

形にとらわれる事はねぇよマリア』











『ゆぅちゃん・・・

ゆぅちゃん・・・は?』











『ふふっ・・・俺は

俺は・・・本当に

〃心から自由〃なマリアが

隣にいてくれたら

それが一番幸せ・・・』












『心から・・・自由?』









『そ・・・♪

もう何にもとらわれないで

自分に正直に・・・って?』










『ゆぅちゃん・・・』









『そういうマリアの望みを

俺は・・・聞いてみてぇんだ

今ならちゃんと

叶えて・・・やれるからよ』









言っちまった


でも・・・本音だからさ












『・・・・・・もっと』










『うん・・・?』








マリアが俺の手を握り返す










『もっと・・・歩けるようになりたい』










マリアに目を向けると

マリアの瞳は少し潤んで

笑顔と涙が…入り交じるように

俺を見つめていた

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