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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第8章 純白の誓い

誓え、誓え・・・って

そりゃ俺にも言える事だぜな?(笑)










リンゴーン・・・リンゴーン・・・


リンゴーン・・・









思わず目を閉じて

耳を澄ませたくなるように響く

教会の鐘の音色







その音色に包まれて






俺とマリアは

結婚式を挙げた







二人きりで・・・ささやかに











牧師さんていうの?

絵に描いたような外人のおじさんがさ

メチャクチャ片言で

ほとんど何言ってるか

わかんねぇんだけどさ(笑)






「アナタハ…コノ女性ヲ

生涯…アイスルコトヲ

チカイマスカ・・・」










『・・・誓います』







半分照れたり

緊張を抑えながらも

それだけはしっかり答えた










『誓います・・・』





続いて



マリアの控え目で

スーっと透き通る声がして





俺は牧師の合図で

マリアのベールをあける











誓いのキス











・・・だなんてよ



メチャクチャ照れくさいっつーか



柄でもねぇけどさ





パイプオルガンの響く

天井の高い教会


神聖なカラフルで華やかな

ステンドグラス



誓いの言葉・・・誓いのキス





それより、なにより





真っ白な純白の

ウェディングドレスに身を包むマリア



マリアの綺麗な姿が



俺の心・・・俺の気持ちを



まっさらにしてくれた気がした








形にはこだわらない

そういう考えしてるけどさ俺




それでも

こういう…神道にならって

人の前で誓いをたてるって


やっぱり相応の

不思議な見えない力がある気がする


けじめとか…心意気



何よりは

まっさらな気持ちになって誓う心。






現実…時間が経てば人間なんて

色んな事を忘れていく



強く願う事も

悲しみも





だけど・・・それでも




俺は忘れたくない




忘れない







こいつを幸せにしたいって気持ち





それが許される事の喜び






マリアを・・・愛してるって気持ち






それだけは・・・忘れない



マリアを・・・幸せにする






心から・・・・・誓う

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