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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第9章 〃共に羽ばたく・・・大空〃


後日・・・俺とマリアは


そろって役所に婚姻届を出した。









「おめでとうございます。受理されました」














『・・・』






へぇ・・・手続きって

こんな感じか






なんて言うのが

実際の感想か?






あっさりと・・・手続きを終えて

そろって役所を後にする





まぁ・・・紙切れ一枚の事だからな




なんて



またまた言いたいとこだけど・・・さ







その紙切れ一枚の呪縛に

苦しんだ俺たちがいた





いいじゃねぇか


今は



その紙切れ一枚の為に


悩むことも


苦しむこともない






だから・・・これは




俺とマリアにとって




願って・・・願って




夢にも思わなかった




最高の・・・眩しくて




深い・・・幸せ














『ふふ・・・・・・ゆぅちゃん』






マリアがツンツンと

俺の腕を突っついて見上げている






『うん・・・?』












『ふふ・・・ゆぅちゃん

ゆぅちゃんが・・・〃旦那さん〃』








マリアはなにかを堪えられない

と言うように

子どもみたいに無邪気な表情で笑う






『・・・』





紙切れ一枚の手続き?





バカヤロウ・・・



俺・・・大バカヤロウだぜ






心にもない



野暮な言い方を・・・すんなよな






これは・・・特別な瞬間だった。








『マリア・・・。

これから・・・よろしくな

〃奥さん〃・・・』












『ふふっ・・・よろしく

〃旦那さん〃・・・』








お互いを・・・初めて

そう呼び合った

最高の瞬間

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