無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

別に…嫌な顔をされた
とかでなくても

わかっているなら
なるべく人の迷惑には
なりたくありません


私自身も不要に気を遣うことで
変に疲れたり
目的がズレてしまってもいけません



オススメ物件の案内を
コピーしてもらって

ホテルに帰り
自分でひとつひとつチェックして

絞った物件のみを
翌日に内覧させてもらう


私はそんな方法を取りました





焦ってないと言えばうそです



でも



住まいは決めてしまいたい



そうすれば

ひとつ安心




実家の家族にもひとつ安心してもらえる




安心は…一歩ずつ

ひとつひとつ得るしかありません



一歩ずつでも

確実に進めるなら

その方が良いです






『昨日の…これと、これ・・・

あと今日見せて頂く…ここ

この辺で決めようと思います』





３日ほど経つ日に

私は不動産屋さんに申し出ました






「かしこまりました

あ、ここ御覧になるんでしたら…～

オススメが一件ありますので

通り道ですし、ご一緒にいかがですか？」






そう言って営業マンは

親切に選択肢を増やしてくれたのです





見に行こうとしてるのは

古いアパートが一件、二件

エレベーター無しの３階の部屋が一件



そんな物件を回る予定の私に

予算はギリギリ…

ギリギリ・・・より少し

オーバーしてるけれど



比較的…築浅でキレイな

階段だけれど二階で

駅からも遠くはない



私が見ようとしてる物件よりは

はるかにオススメと言うように

内覧物件をひとつ増やしてくれたのでした





それは…私だって

日常生活が少しでも楽なことに

超したことはありません




予算オーバーでも

その分住み良いなら・・・なんて



少し欲の出た瞬間です(笑)



もしも私が１０歳若ければ

ホイホイとその話に乗ってしまうでしょう

(苦笑)



ほぼほぼ目星をつけていた私は

この日はやっと少し

気持ちに余裕を持ったのか




せっかくだから、と

内覧をお願いして



今日で決まると良いな…と

一仕事終えるような気持ちでいました




そのオススメ物件の

見取り図を受け取り・・・








『え・・・っ・・・』




私は・・・思わず声をあげました