碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~
第1章 澄みきった青空
シュンシュンシュン・・・ピィ~~・・・
朝食を作る私の横で
笛付のヤカンが立てる音
なんてことのない音
むしろうるさい音
だけど私の…すきな音
朝食が出来たよっていう合図
彼が・・・起きてくるから
『~~おはよ、マリア』
『うん、おはよう♪』
『わりぃ…寝過ごした』
『いいのに…ゆっくり寝ててよ
昨日もお仕事、遅かったでしょ』
『ゃ・・・腹へった(笑)』
『ふふ・・・どうぞ』
眠たそうな目をこすって
パジャマに寝癖で(笑)
私の作った、なんてことのない朝食に
しっかりと手を合わせて
美味しいと言ってやさしく笑う彼・・・
あの日・・・
満開の桜の・・・花吹雪に包まれて
再会した私たちは
数年前に…彼が住んでいた
このアパートで一緒に暮らしている
え・・・彼?
はい・・・〃彼〃です
・・・彼氏?
そうですよ・・・〃彼氏〃・・・ですってば
なんで・・・?
って・・・言われても
何を…どう話したら良いんでしょうか