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僕らの歪な経験値

第3章 中る

翔 side







俺の目の前に影ができた。



俺じゃない手が、俺の涙を拭いた。









今度は顔を両手で包まれ、上を向かされたと思ったらキスをされた。



俺は何がなんだかわかんなくて、相手の唇の行方をただただ見ていた。



その唇は笑っていた。



翔「な…なにしてんの…」



智「だって!櫻井くん俺の事好き、って言ってるみたいで」



言ってるだろ。



え?言ってないか。



でも今さら言えないけど。



振られるのわかってるし。





でもこの笑顔なんなの?



翔「俺が好きだったらどうだって言うんだよ」



大野は床に散らばった折り紙を拾いながら、その1つを手渡してきた。



これは。



この前くれた四つ葉のクローバー。



翔「これが?」



智「四つ葉のクローバーの花言葉知ってる?」



俺は近くにあったスマホを取り、すぐに調べた。



あ。



嘘だろ。



俺は顔を上げて大野を見た。



ニッコリ笑って、ね?と言った。



俺は大野に抱き着いた。



嘘だ。



嘘だ。



そんなことある訳ないって思ってた。



智「俺も櫻井くんが好きだよ」



大野も抱きしめ返してくれる。



俺は嬉しくて嬉しくて。



抱きしめてキスして押し倒した。



好きだ。



好きだ。



大野好きだ。









四つ葉のクローバーの花言葉。



『私のものになって』







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