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僕らの歪な経験値

第6章 好る

智 side







二「………………いいよ」



顔を上げると嫌そうな顔をしたニノがいた。



ニ「1回だけだから!」



智「ありがとう!ニノ!」



ニ「大野さんだからやるんだよ!ギリだから!」



智「ありがとう!ありがとう!」




ニ「ちょっと触れるだけだか…………んんっ!」



ニノの気が変わらないうちに引き寄せてキスをした。



その薄い唇が柔らかくてあったかかった。



ニノが逃げるので追いかけていたら、押し倒すような形になってしまった。



ニ「おっ終わり終わり!触れるだけって言ったじゃん!ちょっと!」



再び顔を近づけると、手で押し返してきた。



俺はその手を抑えて床に貼り付けた。



ニ「…んむっ!……舌入れない…でっ!……」



ニノの開いた口から舌を滑りこませて、ニノを味わった。



気持ちいいー。



気持ちいいけど。



心は盛り上がってこないな。





俺はニノにキスするのに夢中になって、相葉くんの部屋の扉が開いたことに気づかなかった。









雅「………………え」



翔「え?」








やばっ!



見られた!



声をした方を見ると、時すでに遅し。



俺の顔を驚愕して見ている恋人がいた。







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