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~羞恥学園~

第9章 笠原君



自分のベッドに急いで入ろうとすると笠原君に手を掴まれる。


「どうしたの?チャイム鳴り終わっちゃう…」

「…今夜は俺のベッドで寝ないか?何もしないから」

「え…」

「電気消すから自分の寝たいベッドに入れよ」



電気が消えると私は迷わず笠原君のベッドに入った。


狭いベッドだからすごく近くて…ドキドキする…。



「…見回り終わるまで静かにな?」



耳元でそう言われるだけなのに身体がビクンと反応してしまう。



これで笠原君の事好きにならないわけがなかった。



…たまたま相部屋になって面倒事に巻き込んじゃったのに好きになっちゃうなんて迷惑だよね…。



「…もう見回り終わったみたいだな」

「うん…ね?さっき何言いかけたの?」

「……いや…口が滑った…それに今この状況で言うと気まずくなるから…」

「そこまで言ったら言ってよぉ…平気だもん」

「…引くなよ?」

「うん?」

「実は俺…小学生の頃…佐倉の事可愛いって思ってて……好きだったから……なんか放っておけなくて…」

「……へ?」

「あー…小学生の頃の話だからな?」

「……今は…違うの?」

「……今は……さ、最近の佐倉の事まだあんまりわかんねぇし…でも……佐倉が他の男に弄ばれてるって聞いたらムカつくし…こんな状況だけど……すげぇドキドキしてる…あ、手は本当に出さねぇから」


笠原君にそんな事を言われると我慢出来なくなる…。

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