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COLOR’S~殺したのは私~

第10章 一茶VS琥珀(ISSA SIDE)②

「悪かったよ。それに下向いてたら花火が見れないぞ」

顔を上げた琥珀は少し涙目になっていた。

幼少の頃から見慣れているはずなのに今日ばかりはその潤んだ瞳に本日二度目となる色っぽさを感じずにはいられなかった。

人混みが次第に増してきたことを理由に「迷子になるなよ」と琥珀の左手を取り繋いだ。

緊張からか俺の手も琥珀の手も汗ばんでいた。

幼稚園や公園に遊びに行く時に何度も琥珀と手を繋いだが当時は汗ばむことなどなかった。

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