テキストサイズ

私だけに尽くしてよっ!

第4章 ミッション1 私を抱きしめて

授業はあっという間に終わっていた。

「佐々原!よりたいとこがあるんだ!早く行こーぜ!」

「ちょっと待てよ…!どこ行くんだよ!」

「屋上だ!」

……なぜ屋上なんだ?まあいいか。





ぜぇぜぇ…

光梨の荒い息が、希望に聞こえる。

様子がおかしい。

そう思った希望は、光梨のおでこにそっと手を置く。
熱かった。

「立花、熱あんだろ。昨日雨に濡れてたから…」

言い終わる前に光梨が言葉を遮る。

「お前と約束したからな!約束なんて、初めてだったんだ!嬉しくて…」

光梨の顔には、笑顔が満ちていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ