テキストサイズ

ジッパー様

第13章 群がる手【進藤side】

「静かにして。ジッパー様は男を嫌うの。もしここに男がいるとわかったら、あなたは殺されるわ」

「はあっ?」

「命が惜しいなら、黙って見てなさい」


 オレがジッパー様に殺されるだって?
 わけわかんねぇ……そのジッパー様ってのはどこにいるんだよ。


『んっ……』


 突然、鈴村の身体がビクッと震えた。
 よく見ると、背後から二本の白い手が伸びて鈴村の胸を服の上から触っていた。


「またあの手……。一体どこから……」


 鈴村が座っている背後には誰もいない。
 なのに人の手があるって、どういうことだ?



ストーリーメニュー

TOPTOPへ