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ジッパー様

第18章 疼く身体

「色々事情が変わったのよ。いいじゃない、胸も大きくなったし、これで片桐部長に胸を触ってもらえるわよ」

「片桐部長……」


 そうだ、私……。胸を大きくするために、ここに来たんだ。すっかり当初の目的を忘れていた。


「片桐部長……きっと今のハルカを見たら、我慢できないでしょうね」

「え?」

「ふふっ」


 いちごがいつもよりもニヤニヤしていて気持ち悪い。


 でもあんなに嫌だった喫茶店が、気づけば私の居場所になっていた。ジッパー様たちともう交わえないのだと思うと寂しい……。


「じゃあね、ハルカ。今まで楽しかったわ」

「あっ……」


 本当にこのまま終わりなのだろうか?
 ジッパー様とは会えないのだろうか?


「ねえ、いちご……」


 バタンッと扉を閉められてしまった。




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