テキストサイズ

ALL MY LOVE IS FOR YOU

第3章 初恋【銀白】





ガオズロックでテトムの作った料理をみんなで囲んで食べていた。

「やっぱテトムの料理は最高だな!」「俺、おかわり!」などの言葉が飛び交いながら平和な食事を楽しんでいた。

しかし、冴のある一言でその平和は乱された。

「…シルバーってカッコイイよね」

唐突にポツリと冴が呟いた。
その瞬間、走は飲んでいたお茶を草太郎は卵焼きを吹き出し、岳はご飯を喉につまらせ、海はお茶碗を床に落とした。

「ちょっと!!何してるのよ!!」
「いやいやいや!!待て!!聞き捨てならないぞ!!」

怒鳴るテトムをスルーし走は立ち上がった。

「えぇ?何で?」
「いやいや!!何でも!!」
「はぁ?」

理解できない走の言動に冴は他のメンバーに助けを求めるが何故か皆、走側についているらしく彼の言葉に頷いている。
テトムは片付けに追われていて聞いちゃいない。
最近、仲間になったガオシルバーこと大神月麿。
1000年以上も前の人間で一時期は敵として戦ったりもした。
そんな月麿のことを「カッコイイ」と評する冴。
確かに男の走達から見ても綺麗な顔立ちをしているとは思うのだが…。
問題は単にアイドルなどに言うそれなのか、本気で言っているのか。

「まぁ…一旦落ち着こうぜ…どこがカッコイイと思うんだ?」

さり気なく岳が聞く。冴は表情を一変させた。

「顔はもちろんだけど〜、やっぱり強いし!風が俺を呼んでいる…って言うのセリフ素敵!うふふっ」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ