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君はぼくの全て

第4章 4時間目


考えてみたら、まーくんから “拒否“ されるのって初めてだ

たった一言なのに、ズン!と重くのし掛かる


「かず…とにかくちょっと落ち着いて」

ぎゅううっと抱き着く俺の背中を軽く叩いたまーくんの声は優しい

「…手は握っててくれる?」

「もちろん」

顔を見るのはやっぱ恥ずかしいけど、先に進まないよりはいい

下を向いたまま、まーくんから身体を離してもう一度対面に座り直す

両手はしっかり握ったままで


ええい!

今だ!言っちゃえ



「あのね、まーくん」

「うん」

「…ちゅー、したい」

「…うん」

両手はそのまま、いつもみたいにほっぺたにまーくんの唇が触れた


「違うの…っ!」

嬉しいけどそうじゃない

ちゅーして欲しいのはほっぺたじゃない

「かず?」

まーくんが、戸惑った顔をしてる

「今、誰もいないよ?」

「うん」

「誰も邪魔しないし、見ないよ?」

「うん…」

よし!言うぞ俺!頑張れ俺!



「口に…っ、ちゅーして!!」

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