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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜

第4章 再会


ラストの曲を歌い切ると同時に、あの人は一緒にいた女の人を連れて席をたった。

そのまま、女の人の肩を抱き、店の外へ出てしまった。

お客様の拍手を受け、お辞儀をして、その後は他のメンバーに任せ、私はすぐに店の外へ出る。

まだそんなに遠くへは行ってないはずだ。

私は勘だけを頼りに辺りを走り回った。

今、話せなかったら、これから先逢えないかもしれない。

たとえ、一緒にいた人が恋人だとしても、私はもう一度あの人と話したかった。

あの夜に私が失った記憶をたどりたい!そう思っていたから。


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