
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第10章 完璧なライバルと憂鬱なご主人様
探していると――――…ポツリと何かが私の頬を打つ
「――――あ…め?」
最悪なことに…雨がポツポツとアスファルトに水玉模様を描き始めた――――…
本降りになる前に…曽根を…探さないと
だが――――…時間は無情にも過ぎていき…
私の視界を灰色にしていく
どうして――――…アプリを捨てちゃったんだろう…
どうして――――…あんなに腹が立ったんだろう
どうして――――…あんなに感情的になったんだろう…
どうして…
どうして――――…
