
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第3章 完璧な仕事と憂鬱なプライベート
「――――どんな別れかたをしたんですか?」
つい、お節介だとは思ったが…聞いてしまった――――…
「前の彼…ヒモ――――…男…ってやつだったんです…
私の収入を当てにして…ダラダラ…
別れたくても…別れてくれなくて…
でも、本当に好きな人と巡りあった私は――――…思いきって別れを切り出したんです!」
――――…あ~…そう言う男と付き合いそう…と、思ったが顔には出さないように頑張った…
すると曽根は私をチラッと見て微笑んだ…
――――…何よ…何が言いたいのよ!
「説得して…家を出ていってもらったけど――――…最近、引っ越しの作業をしていて…気がついたんです…部屋に沢山の盗聴器が設置されていることに!
多分…盗聴して…私の動向を聞いていたと…思います」
「犯罪じゃないですか!!」
「ええ――――…警察にも来てもらったんですが…警察が入った時には…全部回収されていて…証拠が消えていたんです」
――――…進入して盗聴器を回収した?!
「――――…セキュリティ会社の元秘書らしからぬ…セキュリティの甘さですね…」
「――――…はい…申し訳ありません」
丸井さんは更にうつ向き…小さくなった
