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桜花楼の恋

第18章 いざ尾張へ

・宮田side

千「やったぁ、尾張だガヤさんに会える」



ダダッ!



宮「千ちゃん先へ行ったらダメだってば」



と、そのとき。



「尾張の若君、お命ちょうだいつかまつる」



ガシッ!



千「うわっ」

宮「千ちゃん、何をする千ちゃんを放せ」

玉「千賀!」

丸山「チッ、油断しとった」



とつぜん現れた数人の浪士。



山本「何者!」

浪士「我ら豊臣の残党」

屋良「お前ら、あのときの連中だな」

山本「えっ」

浪士「ふっ、堕ちたものよ徳川に荷担するとは」

屋良「別に俺は味方しているわけじゃない、そいつを離せ関係ないだろ」

浪士「さぁこっちへ来い、そしたら放してやる」

玉「くっ」



ダメだ、タマ。



浪士「どうした?命が惜しいか、ならば」

玉「やめろおぉーっ」



ザクッ!



浪士「ぐはっ」

浪士「なに奴」



ハッ、あれは。

あわやというとき陽の光りを浴び閃光を放った刃ひと振り。



「逃げろ千賀!」



ダダッ―



千「宮田あぁーっ」

宮「千ちゃん、ギュッ」

浪士「貴様あぁーっ」



良かった、本当に良かっ…



「お前らみたいなのがいるから豊臣に関わる者は今だ肩身の狭い思いをしているんだ」



やっぱり、どうして?



浪士「貴様、名を名乗れ」

浪士「邪魔しおって許さんぞ」



太陽の日を受け立つ姿は、ふだん俺達が知っているのとは違い勇ましく。



塚「塚田僚一お前らと同じ豊臣の家臣の末裔さ」

玉「塚ちゃん!」

塚「こいつらに手出しはさせない、どうしてもっていうのなら俺が相手してやる、キッ」

浪士「なにを」

浪士「やってしまえ」



ザザザッ!



屋良「亮太、仇を討て」

山本「屋良兄ぃ」

屋良「お前の親を殺したのはあいつだ」

山本「はい」



ザザザッ!



丸山「若さん」

玉「俺は大丈夫、自分の身くらい己で護れる尾張の二の若は剣くらいたしなんでいるさ、それより兄さま達を」

丸山「はっ」



キィーン、カーン!

すっ、凄い 本物の殺陣の光景は!?



丸山「近づいたらアカンで来たら遠慮のう斬る、キッ」



ザクッ!



千「ひえぇーっ」

丸山「見とうなかったら目をつぶっとれ」



キィーン、カーン!




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