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桜花楼の恋

第18章 いざ尾張へ

いつもはおちゃらけている丸も、剣を構えたら別人みたいに表情がキリッとし。



丸山「おらおら俺の大事な人達を襲おうなんて容赦せぇへんで」



キィーン、カーン!



屋良「亮太、今だ」

山本「父と母の仇」



ザクッ!



浪士「ぐふっ…徳‥川の…犬が‥ガクン」



やったぁー



山本「ハァハァハァ」

屋良「でかした、お亮」

山本「屋良にっ…屋‥クッ」

屋良「今まですまなかったな」

山本「うっ、わあぁーっ、ギュッ」



気がつくと全てが終わっていて、亮太の号泣する声だけが響き渡り。



玉「良かったね亮太」



タマは、抱き合う2人を微笑みながら見つめていた。



千「丸ちゃん、つえぇー」

丸山「へへーんだ当たり前や」

宮「んふふっ」

父「何はともあれ」

母「皆さん怪我もなく無事で良かったです」



ほんと、フッ



塚「ふぅー間に合って良かったぁ、んふふっ」

宮「塚ちゃん、ありがと」

塚「ほら行くよ、ニコッ」



と、塚ちゃんはさっきまでとは打って変わり。



塚「藤ヶ谷が待っている」



いつものように満面の笑みを浮かべ俺達にそう言い。



千「おぉーっ」

宮「千ちゃん調子いい」

丸山「ホンマや、クスクスッ」

母「もう1人で先へ進むのはなしにして下さい」

千「えへっ」

一同「あはははっ」



いざ尾張へ。



塚「どう、いい奴らだろ?あいつら」

屋良「一緒にいると心が安らぐ」

山本「それは身分も立場も関係なく接してくれるからだよ、みんな」

塚「あいつらといるとさ徳川だ豊臣だ侍・町人なんて気にしなくて済むんだ」

屋良「確かに、フッ」

塚「くだらないと思わない、そんなのに拘ってる事が」

屋良「‥‥‥」

山本「屋良にぃ」

屋良「尾張の若君、太輔とか言ったか男娼に熱を上げている」

塚「藤ヶ谷はうつけ者じゃない、ただ北山を心から 愛しているだけさ」

屋良「愛ね」

塚「屋良にぃが亮太を思う気持ちと同じだと思うけど」

屋良「会ってみたくなったな、その若君と北山って男娼に」

山本「‥‥っ」



会えるさ、もうすぐ。

希望へと続く道の先に2人は必ず辿りつくと、俺達は信じ歩んで来たんだ

その道を切り開く為に━




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