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桜花楼の恋

第29章 番外編→第14章中での話しになります

・戸塚side

戸「えっ、北山も?」

北「あぁ、よく分からないんだけど気がつくと小物がなくなっているんだ」

藤「足袋とか、ふんどしまでも消えちまってさ」



どういう事だろ?と、そのとき。



橋「でーきた」



ハッシーの部屋から、大きな声が聞こえたかと思ったら。

ドタドタドタ!



橋「宏光うぅ」

北「なに?」

橋「これあげる、ニコッ」

北「んっ?」



差し出して来たもの、それは。



北「なんで?これ」

橋「正義の味方バルカン」

北「はっ?」

戸「あぁーっ、俺の箱」

藤「この耳みたいなの足袋、つうことは」

河「なぁ、着ているのふんどしじゃね?」

橋「えへへっ」



盗んだの、ハッシーだったわけ。



北「うっわあぁーどうすんべ ハハッ」

橋「凄いんだよバルカンは」

北「なっ、なにが?」

橋「悪い奴から護ってくれるんだ、ニコッ」

北「あ…そっ‥」



ってか誰?ハッシーにこんなこと教えたのは。



橋「みんなにも作ってあげるね、んふふっ」

河「えっ、俺らにもか」

橋「うん、ニコッ」



うんってハッシー、まさか。

それから、部屋へ行って驚いてしまう。



北「ちょ、マズいんじゃねこれ」

藤「番頭の算盤だよな」

戸「筆や硯(スズリ)もある」

河「今頃きっと大騒ぎしてるぜ」



思った通り帳場では。



番頭「ない、ないない」

千「どうしたんだ?」

番頭「坊ちゃんでしょ返しなさい」

千「へっ?」

番頭「私の大事な商売道具を隠すなんてイタズラにも度が過ぎます」

千「おっ、俺じゃねぇよ」



ダッ!



番頭「坊ちゃーん」

千「違うってばぁーっ」



ダダダッ!

こうして、ハッシーのバルカン作りは止まる事を知らないかのように続き。

被害をこうむる者が、続出したのは言うまでもない。




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