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蜜蜂オヤジ。

第26章 ママがサンタとキスをしてた夜。

僕は

サンタさんだ!って
思って
サンタさんのあとをつけた。

うちに煙突がないから
やっぱり玄関から入ってきたの?
寝ぼけてるような感覚のなかで
僕はサンタさんが
リビングに入っていくのが見えた…


サンタさんに
『サンタさん!本当にいたんだね!』
そう言って
声をかけたかった…。

僕はサンタさんが入っていった
リビングのドアをソーッと開けた。


そこには…

すごく
綺麗なうっとりとした
笑顔のママが
サンタさんとキスをしていた…。

僕の目には
ママがすごくパパには見せたこともない
うっとりとした
表情を浮かべていて
とても幸せそうに見えたんだ…

でも
そのあとはよく覚えてなくて…。

気が付いたら
クリスマスの朝がきていたんだ。


そして…
枕元には…!

【メリークリスマス!
北海道ファインズ
11 大井谷翔平】

って書かれたサインボールが…
しかも
ボールには
ちゃんとNPB
Finesってロゴが打たれてある
ちゃんとしたボールがあったんだ!


僕は嬉しくなり

『ママ!ジイジ! サインボール! 見て見て!これ…本物だよ!!』って
大興奮で
嬉しさを伝えた!


『カケル。な!サンタさんいただろ?』
とジイジが
微笑んで言ってくれた


『でもね…ジイジ。僕、サンタさんを見つけたから、あとをつけたら…ママとキスしてて…ママすごく幸せそうだったんだよ。……あれって夢?』

ジイジは笑いこけ

ママも
『やだなぁ!カケルは何をいってるんでしょ…ウフフッ』
って
笑い転げていた。


だけど
これで春ちゃんに自慢できる。

『やっぱりサンタさんはいるよっ!』って!

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