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蜜蜂オヤジ。

第27章 イブの夜…。甘い夜…。

俺には
大井谷翔平のサインボールを
獲得できるすべが
幸いにもあったのじゃ。


そのことを
桜さんに話すと

『お父さん…ありがたいお話ですが、そろそろカケルも小学3年生ですし… そろそろサンタさんがいないということも分からせてもいいかな…って思うんですけど』と
見も蓋もないことをいい始めた。

俺は
『桜さん、それは違う。大人になれば、いつかはすべて本当のことを知るものなんじゃ慌てなくても、今はまだ夢を見せてあげんと!』
と桜さんを説得した

そして俺は
大学の野球部時代の後輩へ
何年かぶりに
連絡を取った。

その男は…
北海道ファインズの球団社長
鎌田守【カマタ マモル】というやつじゃ

大学では俺の3学年下で
封建的な空気が強かったあの時代
1年生から見て4年生は神以外の
何者でもない存在だった


ただ俺はそういう
封建的な空気が大嫌いで
当時から鎌田を弟のように
可愛がってやっていた…

かわいい孫のため!
俺は人生ではじめて封建的上下関係を
最初で最後のつもりで使った。


結果は…!
イブの朝
カケルが小学校に行くと同時に
桜さん宅に
宅配便で大井谷選手の
サインボールと
なんと…!メッセージDVDまで
届いていたんじゃ

俺は
カケルが眠るのを待ち
わざわざアマゾンの通販で購入した
サンタコスを来て
その時を待った…。


そして実行した…。


可愛い寝顔のカケル…
メリークリスマス!

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