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『こんにちは、はじめまして。あの…私…、ミズキ(ミズホの源氏名)さんの紹介で…』


デリヘル【エルフラージュ】は
ターミナル駅の駅裏にある
雑居ビルに事務所を持っていた。

ドアを開けて
イオリが
そう挨拶を言い終わらないうちに

『あっ…！ハイハイハイハイハ～イ…！』と
にこやかな
けれども少し胡散臭そうな
30代中頃の男性が
イオリに返事をしてぐれた。

『ハイハイ。ミズキちゃんから話は聞いてますよ～。私…、店長の安木って言います。』
と名刺をイオリに差し出した。

【(株)宝石観光
営業2部
エルフラージュ　店長　安木保】
と書いてあった。

『今日は面接ということですね～。』
にこやかに安木はイオリに伝えて
仕事内容の説明をしはじめた。


エルフラージュは
デリバリーヘルスで
お客様の自宅またはホテルで
本番行為なしでの
性的サービスをするお仕事で
出勤は基本シフト制だが
成績次第では
不定休も可能ということであった。

指命料は全額が
女の子に入り
プレイ料金は新人から1ヶ月は
お店に7割、女の子に3割が入り
2ヶ月目からは女の子に
4割が入る仕組みになっていること

月間成績が優秀なトップ3に入ると
女の子への身入りが5割になることなどを
教えてもらった。

『お客さんからの予約が入ったら、ここからドライバーがお客さんがまつプレイ場所まで送迎するので、安心してください』
と安木は教えてくれた。