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ダメビト図鑑

第9章 やっぱりそこでもかっ?!

電話は
エルフラージュからだった

本来
今日はイオリは10時から
出勤予定だったのだが
岳人の忘れ物を会社に届けるために
急遽午後からの出勤にしてもらっていたのだが…



『ハイハイハイ。おはようございますサオリさん。』
電話の向こうから
店長の安木の声。


どうやらその日
朝から予約指名が盛況で
ミズホをはじめ
お店で待機していた女性が
みんな出払っているそうだった


安木はイオリに
岳人の用がすんだら
そこからお客のいるラブホへと
直接向かってもらえないかという内容だった


『お手当て、気持ちだけ上乗せするからさ… …お願いしますねサオリさん!』
イオリの了解をもらった安木は
上機嫌でそう言って
電話を切った


……よし。しかたないなぁ…出勤しちゃうか!


イオリは再び
都心方向へと
クルマのハンドルをきった。
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