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快盗プリキュア

第1章 チョコレートパニック with マジカルバレンタイン

「そっか~、幸せの本命チョコなんだね。香澄ちゃんみたいな素敵な人に本命チョコを貰うなんてその探偵さんも幸せだね」

美空に図星をつかれて香澄はますます顔を赤らめて涼介の悪口を語り続ける。本人はなんで分かるのよと思っているが、分かりやすくてリアクションも面白い。

美空は年上のお姉さんなのに香澄を可愛いと思って吹き出してしまった。

「もう、美空ちゃんのバカ」

二人は顔を見合わせて思いっきり笑い合った。

「美空にもいるんだ、チョコをあげる好きな人が。親友なんだからわたしに話してくれてもいいのに・・」

楽しそうな美空を見て月影来海(つきかげくるみ)はうかない顔をして溜め息を吐いた。

来海と美空は幼い頃から大の仲良しである。
スポーツ万能で何でもこいの美空はあちこちの部活から試合の助っ人を頼まれるので、来海がマネージャー役でスケジュール調整とかをしている。いろんなスポーツで輝いて活躍している美空を見るのが大好きだからマネージャー役は楽しい。

美空がプリキュアになってからはプリキュアのマネージャーも兼任していたのだが、絶体絶命のキュアアスリートを助けたいと強く願ったら来海もプリキュアの力を手に入れて、今はふたりで快盗プリキュアをやっている。

大好きな美空の恋なんだから応援してあげたいが、そんな強い絆と友情で結ばれている自分に何も話してくれないのがすごく寂しく感じていた。

今日も美空はバスケットボールの試合で大活躍をして勝利に導いた。

美空がジャンプをしてシュートを決めた時におっぱいが揺れたのを見て来海は顔を赤らめてドキドキしてしまった。

「美空ってば胸がけっこうあるんだ。女の子って好きな人ができるとおっぱいが大きくなるのかな?もしかしてチョコをあげる人におっぱいぐらい許しちゃうのかな・・バカ、バカ、わたしのバカ。チョコを誰かにあげるぐらいでなんて妄想してるのよ」

試合の帰りはいつものように手を繋いで歩く。
美空のことをエッチな目で見てしまったからなんだかばつが悪い。

「来海、大丈夫?」

「えっ?」

「なんか顔色がよくないし、試合の時も頭を抱えてた時あったでしょ」

見られていた。エッチな妄想をしてしまって頭を抱えていたのを美空に見られていた。頭を抱えていた理由なんてとても言えない。来海はドギマギしてしまう。

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