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僕ら× 1st.

第7章 伊織帰 --Ior,Kn,Ar

………

ここは脱衣所。
キッチンから冷水の入ったグラスを持って返した俺は、彼女に飲ませる。

「ありがとう。もう、大丈夫」

「よかった」

バスタオルに巻かれた彼女を抱きしめると、「髪の毛、乾かそ」と、彼女は逃れるように促す。

「そうだな。あ、僕、まっ裸だった。……見た?」

「ううんっ」と首を振る彼女。
前はどうかわかんないけど、うしろは見られたよな?

ふっと笑って、かごに用意していたタオルを腰に巻くけど。

「やば」

隠れない…。

「どしたの?」

さっきの風呂で完全に勃っちゃったしな。
こりゃ、ボリュームたっぷりのコシミノくらいつけなきゃ無理だな。
それか、コテカ(ペニ○ケース)とか…?

「これ、どうしよう?」

盛りあがった自分のタオルを指す。

すると「え…」と言葉をなくす彼女で。

「あとから?それとも今がいい?」

彼女は、ゆっくりと俺の顔を見つめる。
それから再度、存在を思いっきり主張するそこに目を落とし、「あ、あとっ」と視線をさ迷わせた。

「決まりっ!」

ニシッと笑って、彼女の髪を乾かしにかかる。
彼女の白い耳元やうなじにかかる髪を、ゆるやかにかきあげながら。

「つぎ、交代」と、彼女がドライヤーを受けとり、俺に当ててくれる。

そのあいだ、俺はチラチラと彼女の表情と胸元を覗いた。
このタオルはしをくいっと引っぱってしまいたいという欲求と戦いながら。

「もう乾いたんじゃない?」という俺の問いに、「え、まだ」と答えるけど、ドライヤーを奪ってオフにする。

「こら、焦らしすぎ。僕、我慢したよ?…ベッドに行こ?」

俺の前に立つ彼女の両頬を、手ではさみながら誘う。
この状況下においても、悪あがきを見せる彼女。

「服…着る…」

可愛い顔で訴えるけど、も、待てない。

「いらない。あ、濡れてるからタオルも置いてく?」

俺は軽くタオルをつかみ、そっとめくる仕草を見せる。

「ダメっ。。お、お部屋に…行ってからっ…」

バッとタオルを手で押さえ、彼女はうつむいた。

その反応に口角をあげた俺は、彼女を抱きあげて連れゆく。
カーテンを引いた俺の部屋。

「お風呂ではごめんね。ここならゆっくりできる」

と、ベッドの上に座らせた。

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