
僕ら× 1st.
第9章 トリオ --Shu,Ior
打ち合わせが終わると、顧問が「みんなでメシ行こう」と誘ってきた。
羽賀が大賛成して、今に至る。
僕らの前には、締めのジェラートが入っていた器が並ぶ。
「…そろそろ帰らなきゃな。宮石から送るよ。家に着くの19時過ぎになるけど、大丈夫だよな?門限とか」
椅子から立ち上がりながら顧問が紳士ぶる。
「え?絶対間に合いますよ?今、17時前ですもん」
ん?
隣に座る花野の腕時計を覗こうとすると、手首を回して見せてくれる。
「ほらっ、16:45だよ」
それ、この店の開店時間45分前…。
「……宮石、俺の時計は18:45だけど?ほら、速水のも」
「あれ?」と3つの時計を見比べる花野。
「花野、今日ずっとその時計で過ごしてきたの?」
羽賀に尋ねられてもまだ首を傾げる花野は、暢気を極める気か?
「ん。もしかして、間違ってるのは私の時計?」
「もしかしなくてもそうだよ」
「動いてるのになぁ…」
花野は金の熱帯魚と珊瑚の飾りがついた文字板をまじまじと見つめた。
羽賀が大賛成して、今に至る。
僕らの前には、締めのジェラートが入っていた器が並ぶ。
「…そろそろ帰らなきゃな。宮石から送るよ。家に着くの19時過ぎになるけど、大丈夫だよな?門限とか」
椅子から立ち上がりながら顧問が紳士ぶる。
「え?絶対間に合いますよ?今、17時前ですもん」
ん?
隣に座る花野の腕時計を覗こうとすると、手首を回して見せてくれる。
「ほらっ、16:45だよ」
それ、この店の開店時間45分前…。
「……宮石、俺の時計は18:45だけど?ほら、速水のも」
「あれ?」と3つの時計を見比べる花野。
「花野、今日ずっとその時計で過ごしてきたの?」
羽賀に尋ねられてもまだ首を傾げる花野は、暢気を極める気か?
「ん。もしかして、間違ってるのは私の時計?」
「もしかしなくてもそうだよ」
「動いてるのになぁ…」
花野は金の熱帯魚と珊瑚の飾りがついた文字板をまじまじと見つめた。
