
僕ら× 1st.
第14章 P波 --Khs,Ior
「じゃあ、お前の手紙は?」
音楽室に向かいがてら尋ねる。
「まだ見てない」
歩きながらの伊織は、手紙を開いたものの一瞬で閉じ、首を横に振った。
「こんなこったろ…」
「どうした?」
「見たい?どうしても?」
"見たい"と言えば見せてくれそうだったので、そう言った。
伊織は俺に素直に渡してくれる。
カサッと手紙を開く。
それを見て、"ぷっ"と吹き出しそうになった…。
出てきたのは、女のコの水着写真。
角度を変えると何か透けて見える…。
この顔、見たことある気がするな。
サッカー部の誰かが噂していたような…。
俺は写真の後ろに控える文字に目を通す。
『伊織先パイ。突然こんな手紙を書いてすみません。彼女がいるのは知っています。でも、サマフェスで伊織先パイを見てしまって、もう、毎晩先パイのこと考えてます。1度だけ会ってもらえませんか?いいお返事待っています』
"会ってもらえませんか"って、ただ会うってのじゃないんだろうな。
男食い、それも彼女持ちの男をひた好むお嬢様。
あの噂は真実だったのか…。
面白いものに目をつけられたな。
こんなあからさまな色仕掛けに伊織が掛かるわけがない。
音楽室に向かいがてら尋ねる。
「まだ見てない」
歩きながらの伊織は、手紙を開いたものの一瞬で閉じ、首を横に振った。
「こんなこったろ…」
「どうした?」
「見たい?どうしても?」
"見たい"と言えば見せてくれそうだったので、そう言った。
伊織は俺に素直に渡してくれる。
カサッと手紙を開く。
それを見て、"ぷっ"と吹き出しそうになった…。
出てきたのは、女のコの水着写真。
角度を変えると何か透けて見える…。
この顔、見たことある気がするな。
サッカー部の誰かが噂していたような…。
俺は写真の後ろに控える文字に目を通す。
『伊織先パイ。突然こんな手紙を書いてすみません。彼女がいるのは知っています。でも、サマフェスで伊織先パイを見てしまって、もう、毎晩先パイのこと考えてます。1度だけ会ってもらえませんか?いいお返事待っています』
"会ってもらえませんか"って、ただ会うってのじゃないんだろうな。
男食い、それも彼女持ちの男をひた好むお嬢様。
あの噂は真実だったのか…。
面白いものに目をつけられたな。
こんなあからさまな色仕掛けに伊織が掛かるわけがない。
