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僕ら× 1st.

第2章 バンド始動 --Ior,Kn

「ま、僕に任せてよ」

こういう交渉は得意分野。
それに、根岸顧問から許可はもう得ている。
ニッコリと自信をもって、僕は胸をそらす。

「頼もしいね!私、手伝うからね!カウボーイ」

彼女に褒められるのは心底嬉しい。
何でもやってあげたくなる…もっと褒めて僕を操縦しつづけてほしいと願う。

「ありがとう、シュガーフラウ。あ、まず同好会の名前を決めなきゃ」

ありきたりだけどジャズ同好会、うーん、そのままだと、他の学生の侵入を簡単に許してしまいそうだな。
演奏できないヤツらに来られてもシンから困るし、ジャズバン同好会にしたらいいかな。
あまり変わらないか?
ま、音楽やりたいなら吹奏楽や軽音に合唱等のメジャーな部活動を選ぶだろし、これでいいはず。

顧問から貰ってきた申請用紙に、つらつら書きこんでいく。

「…活動場所:第2音楽室、日時:火金の放課後、顧問:根岸先生。部長:速水伊織、副部長:宮石花野、部員:2名っと。上等!」

僕が書き終えると、横で見ていた彼女が笑顔で拍手した。

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