
僕ら× 1st.
第20章 夏祭り --Hzm,Mkt,Ar,Kn
「美波さんは今までどうしていたの?」
すると、白峯は説明してくれる。
「美波さんは体調が優れなくてね、ずっと入院してたんだ」
入院?
そんなの、俺たち何も知らなかったぞ?
「どうして隠していたんだ?」
見舞いくらいできるのに。
感染症であったとて、存在さえ知らなかった。
「美波さんは和波を生んだ記憶がないんだ」
「え?」
兄貴の顔を見ると、微笑んで首を軽く傾げた。
「俺はずっと母親はお前たちと同じだと思ってたし、その辺は気にしなくていいよ、帆澄」
「なかなか状態が落ち着かなくて、言うに言えなかったんだ。先代もいなくなってしまって……でも2人とももう大人だし、そろそろ話さなきゃなと思ってたところに、美波さんが帰ってきたんだ」
「今は、兄貴のこと思い出したの?」
俺がそっと尋ねると、首を横に振った兄貴が話す。
「俺はどっちだっていいんだ。今更、母さんなんて呼びにくいし」
そんな、ものだろうか?
今まで知らなかったとはいえ、それは寂しいのでは?
いつか、思い出してくれるといいな。
「何にせよ、宮石家の嫡男は帆澄、お前だ。和波は高梁を継ぐと思う。だけど、現行では表向きは和波が宮石長男だ。以上、ここでの全てを口外なきように」
すると、白峯は説明してくれる。
「美波さんは体調が優れなくてね、ずっと入院してたんだ」
入院?
そんなの、俺たち何も知らなかったぞ?
「どうして隠していたんだ?」
見舞いくらいできるのに。
感染症であったとて、存在さえ知らなかった。
「美波さんは和波を生んだ記憶がないんだ」
「え?」
兄貴の顔を見ると、微笑んで首を軽く傾げた。
「俺はずっと母親はお前たちと同じだと思ってたし、その辺は気にしなくていいよ、帆澄」
「なかなか状態が落ち着かなくて、言うに言えなかったんだ。先代もいなくなってしまって……でも2人とももう大人だし、そろそろ話さなきゃなと思ってたところに、美波さんが帰ってきたんだ」
「今は、兄貴のこと思い出したの?」
俺がそっと尋ねると、首を横に振った兄貴が話す。
「俺はどっちだっていいんだ。今更、母さんなんて呼びにくいし」
そんな、ものだろうか?
今まで知らなかったとはいえ、それは寂しいのでは?
いつか、思い出してくれるといいな。
「何にせよ、宮石家の嫡男は帆澄、お前だ。和波は高梁を継ぐと思う。だけど、現行では表向きは和波が宮石長男だ。以上、ここでの全てを口外なきように」
