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僕ら× 1st.

第20章 夏祭り --Hzm,Mkt,Ar,Kn

兄貴に続いて、白峯の書斎から廊下に出る。

子どもの頃からいつも追いかけていた、その背中。
今更兄弟じゃないなどと言われたって、何も変わらない。

白峯は自覚しろと言いたいんだろな。
まあ、次男だからって気が抜けていたのは確かだもんな。

取りためた録画ドラマをのんびりと再生していると、ハニィからラインが入る。
夏祭りに行くから遅くなると。

まあ、たまにはいいよな。
駅に着いたら連絡するよう返信した。

その後、兄貴と早めの晩ごはんを済まして自室で休んでいると、遠くで花火の打ち上がる音がした。

ハニィはあの下で見てるのかな。

マコちゃんと依田たちもいるから、暗くなっても大丈夫だろ。
いや、マコちゃんは彼氏とだから、ハニィは依田と2人でデートになるのか?
それはいささか……。

ま、あいつなら変なことはしないだろ。
今から出掛けて花火の大混雑の中、2人を探し出してデートを潰すのは兄としてヤバイよな。

少し不安になりながらも相手がわかっているので、お迎えコールを待つことにした。

それで、もしつきあうことになったなら、門限きっかり18時を言い渡してやる。
他には……。

俺が意地悪な制限を考えていると、スマホがジッと震えた。

ハニィから!

急いでスマホを取るも、先に帰国していた変な学友:圭から女と花火見物中の画像……。

「何だ……」

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