
僕ら× 1st.
第21章 健闘 --Ar,Thk,Kn,Shu
「やたっ!技あり!」
パチパチと手を叩いて花野は喜ぶ。
「吉坂って細マッチョなんだね。セクシー」
相手に襟をつかまれてガバッと前が開くと、キャアキャアと声が飛んだ。
そんなこと気にせずに吉坂は振り払い、相手の隙を窺う。
試合に集中した引き締まった表情。
「すごいじゃん!闘争本能剥き出しの男ってカッコいいね!」
私は少しヤツを見直した。
「うん、そうだねー。モテるわけだよね」
と、少し寂しそうに花野は言う。
花野の表情をチラッと見た瞬間、さっと吉坂の手が伸びて、相手をなぎ倒す。
何が起こったかわからないけど、1本!
「流石先パイ!」
喜ぶ花野に伝える。
「ね。吉坂もチェックしたし私、お手洗い行ってくるね。それに私のチーム、今剣道してるみたいだし」
「私も」
腰を上げた私になぞらえて、花野も立ち上がろうとする。
「つきあわなくていいって。あんたは吉坂見てな。喜ぶよ?」
シッシッと手で追い払って座らせた。
「…うん」
体育館の照明って観客席側はそれほど明るくないんだけれど、それでも彼女の顔は、その心をありのままに映しているように見えた…。
パチパチと手を叩いて花野は喜ぶ。
「吉坂って細マッチョなんだね。セクシー」
相手に襟をつかまれてガバッと前が開くと、キャアキャアと声が飛んだ。
そんなこと気にせずに吉坂は振り払い、相手の隙を窺う。
試合に集中した引き締まった表情。
「すごいじゃん!闘争本能剥き出しの男ってカッコいいね!」
私は少しヤツを見直した。
「うん、そうだねー。モテるわけだよね」
と、少し寂しそうに花野は言う。
花野の表情をチラッと見た瞬間、さっと吉坂の手が伸びて、相手をなぎ倒す。
何が起こったかわからないけど、1本!
「流石先パイ!」
喜ぶ花野に伝える。
「ね。吉坂もチェックしたし私、お手洗い行ってくるね。それに私のチーム、今剣道してるみたいだし」
「私も」
腰を上げた私になぞらえて、花野も立ち上がろうとする。
「つきあわなくていいって。あんたは吉坂見てな。喜ぶよ?」
シッシッと手で追い払って座らせた。
「…うん」
体育館の照明って観客席側はそれほど明るくないんだけれど、それでも彼女の顔は、その心をありのままに映しているように見えた…。
