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僕ら× 1st.

第26章 ディスポ --Shu,R

~世尾湊side~

キュートなアリスと別れ、大学から本部に戻る。

俺の我が儘での一時帰国のため、孝明は現地に置いてきているし、俺も今夜にはここを発つ予定。

束の間に小柴さんの横で、アル犬にブレスをかざして奏でさせていると、アル兄たちのクルマ付近で爆発発生との一報あり。
褐色リースになった俺は、被害状況の確認に出ることになる。

玄関で小柴さんから速報。
爆発に巻き込まれたのは、アル兄柊兄だけでなく。

花野っ!!
そして、和波兄と晄志、祐一朗(居松)……。

その後、移動中に入ってきた情報。

彼女は無事と聞きつつも、その姿を確認するまでは気が気でなく。

救急無線から6人の行き先を知り、そちらへ向かう。

先に到着した俺は救急車が来るまで病院外周を調べる。
特に不審なクルマは見当たらない、と歩いていたら、救急通用口付近にいる白衣男の電話会話が聞こえてきた。

「はい、6名と聞きました。当人は無傷らしいです。はい、わかりました」

俺もなりたかった職業。
両親が生きていれば、今も目指していた職業……。

救急車が入ってきた。
救急のドアが開き、ストレッチャーが待機する。
さっきの医者も一緒に。

もしかして、あいつが診察するのか?
羨望の眼差しで、その白衣男を観察していた。

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