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僕ら× 1st.

第29章 侑生BD --Hzm,Ar

「愛してる。愛してるよ…花野」

初めての解放感の中で、俺は囁いた。

また、汗だらけになった俺を彼女が見つめて微笑んで。

寝転ぶ花野を抱き締める。

「おめでとう」

彼女は恥ずかしそうに視線を避けて、俺の胸に顔を埋める。

「何だよそれ?」

「どう言ったらいいかわからなくて…」

「ここは、愛してる、だろ?」

「愛してるよ、侑生君」

彼女の腕が、俺の濡れた背中に回る。

「うん、俺も。花野を愛してる」

ふたり、裸のままベッドで抱き合う。
花野の温かさと柔らかさが心地よくって、夢心地の気分で。

したら、彼女がこんなこと。

「あのね、私。侑生君が優しくてカッコよくって、男らしくって、もっと好きになっちゃった」

花野ったらそんな嬉しいこと、言ってくれちゃうの?

俺、幸せすぎて、今夜にでも死んじゃいそうなんだけど?

「ええっ、痛かったのに?」と驚く俺に、「痛かったのに!」と笑う花野。

「俺こそ、花野が可愛くて可愛くて、もうすっげ、好きだよ。愛してる。花野になら、殺されてもいい」

愛液でピンクに薄まった血染めシーツを、そっと撫でた。

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